「おや?アタシを知っているのかい」 チェシャ猫はこっちを向いてニヤニヤ笑っている。 「さっき白ウサギに聞いた」 「あぁ、ウサギはアリスの案内人だからね」 「案内人?」 「そうさ」と言うとチェシャ猫は立ち上がり枝から飛び降りて俺の肩に着地する。 「ウサギが導き猫が惑わす、それには女王も裁判官も口出しできない」 最後は歌うように、目と口だけ残し体が消えてしまう。 アリス覚えておいでなさい