ピピ―! 駅員さんの吹いた笛を合図に電車がゆっくり前に進んだ。 行き先なんて決めてないけど。 なんだか少しわくわくする。 さっきまではショックで泣いてたのに。 今はただ窓の外の景色が気持ちを穏やかにしてくれる。 田圃が広がる景色。 これから夏に向かう今の季節はどの田圃も緑色で広がっている。 その後ろには立派に立つ木々たち。 少し離れただけでもう大自然が広がっている。 そんな景色を堪能していた時だった 「君は未成年だね?」