ぼそっと耳元で囁かれる。 「柚子、来い。俺と」 「だからあたしは!!」 口を開こうとした時だった 「翔様!」 入り口の方で榊さんが大きな声をあげて翔さんを呼んでる。 「榊...」 「お急ぎください、取引会社との約束が」 「待ってくれ柚子!」 「ちょっと放して!!翔さん!!」 男の人はぐいぐいとあたしを引っ張り いつの間にか翔さんの姿は見えなくなってしまった。