年上王子様とのアリエナイ××①



そんな近くで名前呼ばないでよ・・


「翔さ、あたし」

「嘘ついたらもちろん罰、だよ?」

「そんな」


徐々に近づく距離。

唇と唇がくっつきそう。

キスしちゃうの、あたし!?

そりゃあもう2回もしてるもの。

平気なはずのに。

心臓のバクバクが速くなっていく。


目をぎゅーっと瞑ったその時



「柚子、何してるの?」


へ?

ゆっくりと瞼を開くと翔さんはもうドアノブをつかんでいて

不思議そうにあたしをみる。


あ、キス・・しないんだ・・

ちょっとがっかりしながらあわてて部屋を出た。