翔さんの最後の姿が目に焼き付いて離れなくて。


当然帰る事なんて出来なかった。


理恵ちゃんにも

家にも電話出来なくて・・


結局家の近くの公園で一夜を過ごした。

寒空の中。

雪が降り続く中。

あたしはずっとずっと翔さんの事を考えてた。


寒いなんて事感じられなかった。


「大丈夫じゃないって、ちょっと制服濡れてない?しかも顔真っ赤だよ」

「だから平気だって・・」

「平気じゃ・・ちょっとあんた熱あるじゃない!!」

おでこに当たる手が冷たくて気持ちいい。


「おいで、いくよ」

立ち上がるなりあたしの手を引っ張って教室を出る。

「行くって・・」

「保健室!!」