「見とれてません」 考え事をしてただけだから 「ホントに?」 顔を近づけてくる健斗 その時、いいタイミングで 「着きましたよ。健斗様、奈々様」 竹田さんナイス! わたしから離れて車を出ようとした健斗はわたしに 「覚えとけよ。夜」 とそっと耳打ちをした いゃぁぁぁ〜 考えたくもないよ… 「奈々様?どうかなさいましたか?」 いつまでも出てこないわたしを心配してか竹田さんが言った 「なんでもないよ」 とだけ言った 「それにしてはお顔がずいぶん赤いようですが…」