だからあたしも、親太郎の前では眉間にしわを寄せちゃいけない。 「夢はでっかく。目標は高く。だもんね」 あたしが微笑みながら言うと。 「わかってんじゃん」 親太郎も微笑んだ。 高い位置に吊るした容器から、ポタポタと一定のリズムで、親太郎の体に薬液が送りこまれていく。 親太郎の中の、ガン細胞をやっつける為に。 まだ、親太郎の顔色はキレイだった。 頬は赤みを帯びていて、食欲もあった。 きっと、治る。 すぐに元気になって、また一緒に学校に行ける。 あたし達は、そう信じていた。