「なんちゅー顔してんだよ」 ハッっと顔を上げる。 ベッドに横になる親太郎が、困ったように笑っていた。 点滴の針が刺さった左腕だけが、白い布団から出ている。 「……ご、ごめん」 バカは、あたしの方だ…… 親太郎が笑ってるのに、あたしがこんな顔をしてどうする…… 「まぁ、おまえは昔っから顔に出やすいヤツだからなぁ」 親太郎は、天井を見ながらハハっと笑った。 でも、その笑顔はすぐに消え、とても真剣な表情に変わった。 「菜緒。俺は、絶対負けねぇよ」