それでもめげずに、毎日毎日生徒会室に通い続けた。
親太郎は、昔から執念深いところがある。
特に、自分の興味のあることに関しては一歩も譲らない。
認めてもらえるまで、ずっと通う性格だ。
コソコソ隠れてメンバーを集めよう。
なんて考えは、浮かばない人だから。
結局。
何回ぐらい生徒会室に通っただろうか。
時間にすれば、半年かかった。
あたしも、毎日親太郎と一緒に頭を下げて。
学校公認のバンドをつくって、生徒の前で披露したい。
いつしか、親太郎の夢が、あたしの夢になっていた。
会長も、最後は渋々といった感じだった。
他の部活動の生徒に迷惑をかけないこと。
音楽室は、1時間だけ使用すること。
それを絶対に守るという約束で、ようやく許可してくれたんだ。


