目は微笑んでいたけど、親太郎の声は、真剣だった。 青ざめていくおばさんの顔色。 「やっぱり、ただの風邪じゃないんだよな、俺。まぁ、検査の時点で何となくなにかあるなとは思ってたけど」 「………」 「まさか、もう治らない病気とか?余命とかあったりして」 ハハっ。 冗談めかして親太郎が笑った。 でも、それは乾いた笑みだった。 「……先生を、呼んでくるわね」