「……親太郎……」
小さく、親太郎の名前を呼んでみた。
うっすらと瞼をあけた親太郎。
あたしへ目を向け、少しだけ口角を上げた。
布団から、手を出そうとしている。
親太郎の動きを手伝うように、高橋くんは布団をはいで親太郎の手を出してやった。
その手が、あたしへ伸びてきた。
そっと、頬に親太郎の手が触れた。
とても温かった。
親太郎の指先はとても優しかった。
あたしは親太郎の手を握った。
「親太郎……」
もう一度名前を呼ぶと、親太郎の口が微かに動いた。
みんなで親太郎に顔を近づける。
「……な、お……」
「うん? なに……?」
「……おは、よ……」
「……うん。おはよ」
涙をこらえた。
親太郎は、あたしから3人へ視線を移した。



