あたしが深く頭を下げると、高橋くん達3人も舞台に上がってきた。
拓海くんはあたしからマイクを取り上げ、全校生徒に頭を下げた。
「俺達からもお願い!! 俺達リーダーのために、どうか20日時間をつくってくれ!! みんなで最高のステージを作りたいんだ!! この通り、よろしく頼む!!」
拓海くんがもう一度頭を下げると
「よろしくお願いします!!」
叶くんと高橋くんも深く頭を下げた。
あたし達の必死の思いは、きちんと伝わったはずだ。
あとは、みんなを信じて待つしかない。
あたし達にできることはすべてした。
きっと、大丈夫。
みんな集まってくれるはず。
あたし達は、勉強をしながらライブの練習を始めた。
時間がない。
入試も、ライブも。
でも焦っても何にもならない。
確実に、一歩一歩進んで行こう。


