「おまえ、何か変だぞ? どうした?」 お兄さんぶった親太郎の口調。 あたしが落ち込むと、いつもこの口調になる。 ほんっと、変わらないんだから。 あたしも、親太郎と同じように寝返りを打った。 間近で親太郎と目が合う。 電気を消していてよかったと思った。 目が合った瞬間、頬の温度が上昇したから。 「親太郎さ、今一番したいことってなに?」 「したいこと?」 コクンと頷く。 「そうだなぁ。また、歌いたいかなぁ」 親太郎は天井を向いた。