ゴンドラが大きく揺れた。
その拍子にバランスを崩したあたしは、親太郎の胸に飛び込む形に。
突然の出来事に、思考停止。
目だけは忙しなく動くのに、体は神経を無くしたかのように動かなかった。
「おい、大丈夫か?」
なかなか顔を上げないあたしの肩を掴んで、親太郎はあたしの体を起こした。
「急に動くからこんなこと…に……」
あたしが顔を上げると、息もできないほど間近に親太郎の顔があった。
みるみる目を丸めていく親太郎。
たぶん、あたしの目も同じようになっていて。
2人で、ゴクリと息を飲み込んだ。
先に目を逸らしてそっぽを向いたのは、親太郎の方で。
あたしはと言うと、まだ目を丸めて動けないでいた。
チラリと横目で見てくる親太郎。
あたしは一点を見つめて固まっていて。
もう一度チラリと目を向けた親太郎は、物凄い速さであたしに唇を近づけてきた。



