テンションの上がった親太郎は、自ら色んなショップに入っていった。
たいして似合いもしないサングラスをかけ、小さな鏡を2人で覗いてみたり。
親太郎が前から欲しかったと言うブーツを見てみたり。
料理教室の前を通った時には、『おまえもこーゆーの興味あるの?』なんて、いい匂いにつられて中に入っていきそうになったり。
普通の人達がする、普通のデートを楽しんだ。
時間が過ぎることも忘れて、2人ではしゃいだ。
「菜緒。最後に観覧車乗らない?」
「えっ!?」
過剰に反応したあたしの隣で、親太郎は肩をびくつかせた。
「ビックリしたぁ。んだよ、急にでかい声出して」
「あ、いや、別に……」
こ、怖いなんて言えない。
高いところが苦手だなんて。
絶対からかわれるから……
「んな焦んなって。誰もからかおうなんて思ってねーよ」
「え?」
「苦手なんだろ? 観覧車」
「知ってたの?」



