いつかきっと、あのステージの上で歌えますように。
あたしは、文化祭で買った羽のネックレスをギュッと握り祈った。
叶くんの作ったAile D'angeオリジナルの曲を、ステージで熱唱する親太郎の姿を想像する。
ステージの前には、たくさんの人達が集まり、次々と足を止めて親太郎の歌を楽しんでいる。
Aile D'angeのファンクラブなんてのもできて、鹿児島では結構名前を知られるバンドになって。
どんどん夢が広がっていった。
きっと、そんな日も遠くないはず。
あたし達はアミュプラザに入り、まずは冷えた体を温めることにした。
地下に行って、試食をしながらお店を見て回る。
「うおっ!! 菜緒っ!! 豚の角煮まんだってよ。うまそー。うおっ!! 隣にはタコ焼きもあるし。どうしよう、どっち食おう」
店舗の境目に立って、真剣に悩みだした親太郎。
「そんなに悩むんなら両方食べたら?」
「両方?」
「あたしがたこ焼き買ってあげるから、親太郎は角煮買ってよ。2人で食べれば、両方食べられるでしょ?」



