「はい!! ありがとうございました!!」


親太郎は、布団に頭がつくくらい深くお辞儀をした。


そして、颯太くんの写真を手に取った。



「やったぞ、颯太!! 退院だっ!! 颯太のおかげだぞ!! ありがとう」


親太郎が言った瞬間、窓の外で何かがキラリと光った。


太陽の光が反射して、親太郎の顔を照らしたんだ。




颯太くんだ……。


颯太くんが喜んでくれてる。


写真の中の颯太くんを見ると、いつも以上に笑っているような気がした。



そっか……。

親太郎が退院か。


また、一緒に学校に通えるんだ。



あたしの顎も、親太郎と同じようにピクピク動いて、ニヤケ顔を親太郎に見られてしまった。



「フっ……。ぶっさいくな顔」