微かに目を開けた親太郎。 頭をゆっくりとあたしへ向けた。 「…ごめん。起こしちゃったね」 あたしが言うと、親太郎は力なく頭を振った。 親太郎の目の下にはクマができていて、顔色は青白く、唇も紫色になっていた。 ほとんどの髪が抜け落ち、頭には黒のニット帽をかぶっている。 過酷な治療のせいで、体中アザだらけだ。 すっかり、親太郎は変わってしまった。 それでも、親太郎は口元に笑みを浮かべた。 あたしも、微笑み返す。 「今日はね、親太郎にプレゼントがあるの」