また、明日~天使の翼を持つキミへ~



そのあと、3回ぐらい測定を続けたけど。


結局変化はなかった。



「なんでおまえの方が高いんだよ!!」


地団駄を踏む親太郎。


おもちゃ売り場で、おもちゃを買ってもらえなかった小さな子供のようだ。


“徹夜”を経験する前に、その子供っぽさから直さないと大人にはなれないよ。



「悔しい!! いつになったら菜緒より高くなれるんだよっ!!」


「ちょ、ちょっと親太郎!! そんな大声出したら、おばさん達起きちゃ……」



「こらっ!!」


大声で悔しがる親太郎を小声で止めた、その時。


バァァン!!と、大きな音を立てて部屋のドアが開いた。


そこには目を吊り上げたおばさんが立っていて。


「子供がこんな時間まで何やってるの!!菜緒ちゃんも!! こんなに遅くまで起きてるんだったら、おうちに帰ってもらいますからね」