願望恋愛♪ ~もしも・・・~


「そ、そうですか…
わかりました…」


まるで観念したかのような声で
つぶやく


「あ!
か、課長…それで…
あのぅ…その…

昨日、私…と課長…
なにも…ナイ…ですよ…ね?」


今度はそっちの心配かよっ


「ねぇよ…
なに、いらん心配してんだよっ」


「じゃぁ、
このスウェットは…」


自分が着てる、
いかにもブカブカなスエットの
裾を掴みながら
俺に、問う


「あ?!
それは、
ソファーに置いてあったヤツを
お前が勝手に着替えたんだよっ

お前と俺が
何かあるワケねぇだろっ?!」



「あ…はぁ、
そ、そうですよね…

お借りしてすみませんでした…」


な、なんだ?

いやに、淋しげな表情に
なりやがった…

なにか…
あった方が、良かったのか…?


「課長…」


伏し目がちなコイツの表情に
見とれそうになった時、
ふと、顔を上げ、
俺を呼ぶ…


「あの、もう行かないと、
時間…ナイです…」



「あ?!」


リビングの掛け時計を見れば、
8時になろうとしていた


「うわっ!ヤべぇっ!
おい、お前も早くしろっ!
12分の電車乗らないと
遅刻だぞっ!」


マジかよっ!
調子、狂うぞ…


これも、コイツのせいだ…

クールな俺のイメージ…
崩れかけだよ…全く…