「お、起きてたか…
ほら、バスタオル
シャワー、使え、
二日酔いもスッキリするぞ
昨日着てた服は、
ハンガーにかけて、
洗面所の入り口にかけといたから」
バスタオルを
ベッドの上にいる
私の目の前に差し出した
先にシャワーを浴びたのか
まだ、少し濡れて顔にかかってる髪から
覗く瞳に、
少し、ドキリとさせられる…
「は、はい…では、いただきます」
課長からバスタオルを受け取り
ベッドを降りる
ふわふわの床に足を下ろした途端…
少し、よろけてしまった
「おっと…、おい、大丈夫かぁ?
やっぱ、飲みすぎだったろー」
課長の、意外に逞しい腕が
私の身体を支えた
「あ、す、すみません…
だ、大丈夫です…」
体勢を立て直し、
寝室のドアまで早歩きで向かう
「段差あるから、気をつけろよー」
心配そうな声が
私の背中に響いた

