「その…
課長が…迷子になった時…
一緒にいた若い女のコ…って
私だと…思う…」
うん…たぶん…間違いなく…私…
「な?なんて? 今、なんて言ったの?」
マサコは、
私の腕を掴んだ
「あの日、一緒にいたの…私よ
私、その頃
バイトしてたの、その遊園地で…
メリーゴーランドの前で泣いてる男のコがいて
家族がいるか聞いたら
お兄ちゃんと来たって言うから
迷子センターに連れて行こうとしたら
“行きたくない”って言ったの
だから
一緒に遊んであげたの
平日だったし
それほど、お客さん多くなかったし
私も、忙しくなかったから…
それに…
そのコ、右ひざの下に
手術したような傷跡があった…
結構、大きかったから、覚えてる…」
隣に座るマサコを見れば
瞳を大きく開き
私の顔を穴が開くかと思うような勢いで見た

