「ねぇねぇ、どうよっ?
新しい課長?!」
お昼休みになり、
食堂の窓際の机を陣取り、
お弁当の卵焼きを頬張りながら
私に問いかける、さとみ
私は、今日は、寝坊したから
社食のAランチ
「うーん…
なんだか、やりにくい…な…
思い切り、年下だし…
なんか、スカしたヤツだし…」
「スカしたヤツって…!?
いくつなのよ、課長って?」
「25!」
「うっわっ、マジっ!?
エライご出世だコトっ!!」
そう言いながら、
私のAランチのエビフライを
お箸で摘みあげた
代わりに、
さとみの弁当の卵焼きが
ご飯茶わんに乗せられる
「で、名前は?」
「んと、松嶋、松嶋…龍也」
「松嶋っ?!
まさかと思うけど…まさか…ねぇ…」
お箸を持つ手が止まり、
少し考え出したさとみ…
なに?なに?

