廊下の角 私と芳樹くんの姿は 視覚になり、他の人からは見えない位置 芳樹くんは、私の顔を覗きこみ 聞いてきた 「なぁ…芽依… 一体どうなってんだ? お前、アニキに会いに行ったんじゃなかったのか? アニキと一緒にいたオンナ 誰なんだっ?」 「芳樹くんっ、痛いってばっ」 手首を掴まれ 強い力を込められた 「あ…わりぃ…」 必死の形相から 申し訳なさそうな表情に変わった 「ね… とりあえず、ココから出よう」 正面玄関とは別の出入り口から 私と芳樹くんは病院を出た