「芳樹っっ!!!
お前っ!!何やってンだっ?!」
全裸の芳樹くんと、
ベッドの上の私を
交互に見る課長
「課長っ!違いますって!「アニキっ! 勝手に入ってくンなよっ!」」
芳樹くんと同時に声を発したけど
課長の耳には、
何も、入ってない…様子…
「芳樹っ!
勝手にここへは来るなって
言っただろっ?!
お前のマンションだって
ちゃんとあるんだしっ!
それにっ…」
芳樹くんが
下着と服を着ている中
課長の言葉が
芳樹くんの頭の上を通過する
芳樹くんも
課長の声…
入ってないな…
「それに…って?」
服を全て身に着けた芳樹くんが
課長に向かって
視線を投げる
「あーー…
いいっ…
なんでもないっ
早く、ここから出ろっ
今、ここは、彼女の部屋なんだから」
私の方へ視線をチラと送ってから
すぐに
背を向けて、課長は部屋を出て行った

