――なんだか苦しい。




ぎゅうぎゅうと身体を締められて、ふと目が覚める。


「…志乃?」


ベッドの上、掛け布団の下で、あたしは志乃に抱き締められていた。

一瞬、脳味噌が混乱して、


「…あ、そうだった」


思い出す。



床に敷いた予備の布団を男ふたりに提供して、あたしたちはベットで肩を寄せ合い眠ったんだ。

志乃はなんだか喜んでたけど、あたしはすごく緊張してなかなか寝付けなかった。


きっとそれで眠りが浅かったんだろう。


携帯で時間を確かめると、深夜2時だった。