家に帰ったら玄関には小さくなってる姫がいて…。



会いたくなかった…。



「シカトして素通りするべき?」

「イヤ…です…」

「呼んでねぇけど」

「会いたくて…。迷惑ですよね、帰ります…」



無意識に姫の腕を掴んでた。



冷たくなってる…。



「入れば?」

「いいんですか…?」

「等価交換ってことで」

「はい…」



純粋に待ってたんだな…。



シたくねぇのに…。



嫌われてしまえばいいって思う…。



姫を傷つけてる自分もイヤで…。



「おかえり~。えっ!?」

「姫先輩っ…」



今日もしぃちゃんが来てる。



彩は順調みたいで羨ましいな…。



ビックリしてるふたりになんて説明しようか…。



「より…戻っ…」

「ってねぇよ。俺ら部屋行くから」

「王子君…」



なにも言うな…。



俺だってこんな関係望んでねぇんだから…。



でも姫と正面から向き合う勇気はない…。