明後日から冬休みが始まる。



同じ教室にいても一言も交わさない俺と姫の関係…。



たまに平岡が姫に会いにやって来て、笑顔で帰って行く…。



目が姫を追うんだ…。



どうしようもなく…好きなんだと思う…。



彼女なんか作るつもりはないけど、この苛立ちの行き場を探して適当なヤツと寝る。



他にどこで発散したらいいのかわかんねぇんだよ…。



頭が痛い…。



姫を抱きしめたい…。



そばにいて離したくない…。



このままだったらお前は平岡んとこに行くのか?



そうなった時は諦めもつくんだろうか…。



だとしたら、俺はもう2度と恋なんかしない。



こんな気持ち、もういらねぇ…。



「天野、告られてたけど」

「そ…」

「本当にいいのか?」

「斎藤って絶対世話役が適任だよな」

「見てられないだけだ」

「大学を出た暁にはぜひ、僕の右腕になってもらいたいね」

「考えといてやる」



気が晴れない。