そのあとはもう、これぞまさに『お姫様扱い』です。



ペットボトルのキャップを開けてくれたり、トイレのドアさえも王子君が開ける始末。



揚げ句の果てにはケガが治るまで今日からまた泊まれと。



「前から思ってました」

「なにを?」

「王子君は過保護です!!」

「うん、姫のこと甘やかすの大好きだって言ってんじゃん」

「感覚がおかしくなります!!だからダメ!!」

「ムリ。俺の生き甲斐」



あたしに共感してくれてるのは珍しく瑞紀君で。



王子君って少しおバカなのではと思った。



でもね、あたしにも奥の手がありますからね!!



「俺について来いとか言う人がいい」

「は…?」

「俺が世界のルールだぜ、くらい自信満々の人がタイプです!!」

「えっ…あっ…そう…」

「お前は俺に従っときな、的な!!」

「うっ…はぁ…?へっ!?あっ…そう…」



言いすぎたと後悔するのは、次の日からだなんて…。



考えてなかったんですよね…。



あたし、バカだから…。