慌てて駆け寄ってくれた王子君にさっきの話しをした。



怖くて手が震えてるんです…。



「いつものカフェモカでいい?」

「はい…。あたし、イジメられますかね…」

「いや、大丈夫だろ。姫ちゃんがイジメられたら王子が暴れるのなんて目に見えてるし」



いつの間にか話しに混ざってる店長さん。



たしかに店長さんの言う通りかもしれないけれども…。



「姫が強気とか、明日は雪かもな」

「あたしだって言う時はんです」

「ビビりのくせに」



それは王子君があんなことするから怖かっただけで…。



ちょっと想像と違うことをされたので怖くなったんです…。



「根に持ってます?」

「そりゃあ抱かせてくれんならいつでもウェルカムだし」



悪戯に笑う王子君を見て、佐和先輩との会話を思い出した。



王子君、Sかもしれないね。



「里緒菜のことは任せとけ。言っとくから」

「イジメられるのはイヤですよ?」

「そしたら俺と逃避行しよ」



しませんけどね。