「ちょっ・・・
総長!!」
一人が声をあげる。
「なんでなんスか?」
みんな総長に質問攻めをする。
「はいっ!!
静かに!」
パンと手を叩く総長。
ふっ切ったような表情をして
いる。
「わりぃな・・・
俺も事情っつ−もんがあんだよ」
カラコンを入れていない、真っ黒な目で皆を見渡した。
わ・・・
この総長・・・
キツく言う・・・いや、総長らしいこと言うの初めて見た。
そのギャップに思わず胸が高鳴る。
「次の総長は・・・――――」
皆がゴクリと生唾を飲み込んでいた。
私はただ総長を見つめていた。
絶対、私ではないし、誰がなっても異常なのは変わらない。
そして総長は息をスッと吸った。
「―――――佳山だ。」
総長はそう言った。
私は自分の耳を疑った。
ん・・・?
私の耳・・・こわれた?
・・・?でも・・・今名前を呼ばれた?
“次の総長は"って・・・
いや、聞き間違え。
「は?」
そうおもっていても自然に言葉が零れた。
「おい。
伊織。
佳山伊織。」
鋭い目つきで言う総長。
私を見ていた。
な、なんで?
私はなんどもなんども、瞬きをしてしまった。


