「君が『辻本アカネ』だね」







「…」








私は周囲を確認した。








百人以上の敵がいた。








これを倒すのは面倒だった。





だが、『W』を守るなら仕方がない。







「君の仲間は馬鹿が多いね。少し説得すれば、内部で反乱を起こしてしまう。
よくそんな組織が今まで世界と戦ったものだ」








「すべて、あなたたちの仕業だったのね」









「そうだ」








「そう、わかったわ。
私たちと戦争をする用意はできているの」










「戦争…。何のことだ。これは害虫駆除だよ」








「…」









「こんな可愛い少女がボスとは世も末だな。
でも会えてよかった」










青山トシゾウは部下たちの後ろに置いてある車の方へ歩き、扉を閉める前に「やれ」の一言言い、車を出した。










その声を聞いた彼の部下が一斉に襲いかかってきた。