『…ありえねぇだろ。』 にこやかな笑顔で話す美穂たちにバレないように、そっと物陰に隠れながら耳を澄ます俺。 王子様みたいなイケメンと、真面目な優等生(風)メガネ。 …あきらか釣り合ってねぇだろ。 世にも奇妙な組み合わせだ。 『……。』 俺は、その場にしゃがみこみながら、 …ふと。 いつだか、美穂が嬉しそうに喋ってたことを思い出した。 ――“憧れの先輩がいて…” …もしかして、 “健二先輩”、のこと??