それから、20分間。


入試がどれだけ大変だったか、入試のためにどれだけ努力したかを、延々と聞かされた俺。


適当に聞き流してたから特に何も思わなかったけど、1つだけ感じたことがある。


…なんであんだけ勉強したのに、中学生の問題が解けないんだ、ってこと。



因数分解でさえ解けない美穂に、俺は呆れを通りこして、同情という名の感情が芽生えてくる。



「…でも、努力したからこそ、受かったときの喜びは人一倍で…。」

『……。』



…まだ、続くのかよ。