「じゃあ美穂ちゃん、あたし行くね!」 『あ、はい…。』 「またね!」 立つ鳥後を濁さずと言いますが、結愛先輩はそれと半面、座っていた椅子を倒して去っていく。 結愛先輩のせいで座れなかった男子が私を睨んでいたので、私は慌てて椅子を立て直しました。 ――そんな私が、知るはずもありません。 会長が、私と結愛先輩のやり取りを見ていたなんて…。