会社が終わってすぐに裕二にメールした。

「新学期どうだった?」



相変わらずメールだと上手く自分の言いたい事が書けない。

しばらくすると返信がきた。


「皆知ってる」

綾香が驚いた。
皆知ってる?やっぱり噂が回るのは早いんだ。

「大丈夫?」

とまた返信した。

すると、

「今日家来て」

とメールが来た。

「うん、行くね」

とメールして速攻で会社を出た。




裕二の家に着いてインターホンを押すと裕二の母が「綾香ちゃん…」と一言言って門がカシャンと音を立てて開いた。

裕二の母の様子もおかしい。

慌てて広い庭をかけていった。



玄関で待ってた母は綾香を見るなり涙した。

「どうされたんですか?」

慌てて綾香が聞くと

「もう、学校行きたくないっていうの。でもそれ以上は話してくれなくて…」


「裕二君はどこですか?」

「部屋にこもりっぱなしなのよ」


「裕二君?入っていい?」

しかし返事は無かった。