「そうそう、その方が綾香らしいよ」

綾香のビンタを避けながら笑っていった。


そうか。裕二君、私の緊張を解こうとわざと言ったんだ。

何か、裕二君好きになってよかったな。って思った。


入り口につくとものすごい人。

裕二は係りの人に

「パンダはどれくらい待ちますか?」

と聞いたら

「待たないで見れますよ」

と言われた。


「こんなにいるのに何で待たないんだろう?」

と、裕二と不思議がって行ったら理由が分かった。

「お子様連れの方は右側に並んでください~大人の方のみは左に進んでください~」
と係りの人がメガホンで叫んでる。

「そっか。子供連れは多いから1時間待ちで、俺たちみたいに大人だけは早くいけるんだ。」

本当に待たないでパンダのもとへ。

「わ~パンダだよ。裕二君!ぱんだ!」

と、振り返ったら裕二は例のバズーカでパンダを撮っていた。
それを見てたら綾香にまた小さいカメラを渡す。

「私わからないよ」

と困った顔で言うと

「大丈夫、今日は教えるから」

「…分かった」

「まず、液晶で見るだろ?」
「うん」
「で、遠いだろ?そんな時はこのボタンを押すの」

押してみるとパンダがアップになった。

「わぁ凄い!大きくなった!」
「な?簡単だろ?」
「うん」
「じゃあ撮ってみな?」

綾香は撮るのに夢中になる。