あたしと達郎は北島警視の後について林の中へ入った。
さっきまで降ってた雨のせいか、地面には木の葉や枝が散らばっている。
あたしたちはそれらを踏みしめながら、前へと進んだ。
『何か』が見つかったという場所は、林の中へと20mほど入ったところだった。
「マネキンじゃなさそうだな」
達郎がボソリとつぶやいた。
地面の上で仰向けになっていたのは、1人の老人だった。
男性で、ほぼ全裸。付けていたのは下着のみ。
両手を重ねて、腹の上に乗せていた。
「発見された時すでに、この状態だったのか?」
「はい」
北島警視の問い掛けに、先導役の捜査員はうなずいた。
周辺ではすでに数名の鑑識員たちが動いている。
あたしと達郎は両手を合わせてから、遺体の脇に屈み込んだ。
「この人がさっき言っていた、行方不明者ですか?」
「恐らく。発見した消防団員は見覚えがあると言っていたそうです」
「身内の方は?」
さっきまで降ってた雨のせいか、地面には木の葉や枝が散らばっている。
あたしたちはそれらを踏みしめながら、前へと進んだ。
『何か』が見つかったという場所は、林の中へと20mほど入ったところだった。
「マネキンじゃなさそうだな」
達郎がボソリとつぶやいた。
地面の上で仰向けになっていたのは、1人の老人だった。
男性で、ほぼ全裸。付けていたのは下着のみ。
両手を重ねて、腹の上に乗せていた。
「発見された時すでに、この状態だったのか?」
「はい」
北島警視の問い掛けに、先導役の捜査員はうなずいた。
周辺ではすでに数名の鑑識員たちが動いている。
あたしと達郎は両手を合わせてから、遺体の脇に屈み込んだ。
「この人がさっき言っていた、行方不明者ですか?」
「恐らく。発見した消防団員は見覚えがあると言っていたそうです」
「身内の方は?」


