【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

私はフンっと鼻息を荒くして荷物を木製の小さなロッカーに入れ、席に着く。



すると旭も同じようにスクバをロッカーに入れると即行で私のところにやって来る。



「ねー美和、美和は化粧しないの?美砂ねえはバッチリなのに。」



さっきのことなんか忘れたかのように振る舞う旭。ホント、強がりなとこ、私と似てるよね。



「いーよ。私朝苦手だし。そんな時間ないもん。」



といいながら、旭の顔を見る。旭は昨日のイメチェン劇の時から化粧も変えている。



自慢のでか目メイクからマスカラだけのシンプルな目元になり、チークをさすのはやめ、グロスも控えめ。



元々愛嬌の良い旭の顔はナチュラルの方が親しみやすい感じがする。