キヨちゃんはそれ以上のことを語ることはなく、右手で旭の肩を抱き、私の方を向く。
「出よう。居心地、悪い。」
「う…ん!」
キヨちゃんはスクールバッグを肩にかけた左手で私の手首を掴むとすたすた歩き出す。
私も慌ててバッグを握った。脚が長いせいで、キヨちゃんは歩くのが早い。
その勢いのまま、靴箱までたどり着くと、旭はまだ嗚咽の止まらない声で言った。
「眞木さん、ありがとぉ。」
特に表情を変えずそれを聞いたキヨちゃんは、柔らかく目を細める。
「ケーキバイキング、俺も、行きたい。」
その返答に、泣いていた旭が顔をくしゃくしゃに崩して笑った。
「出よう。居心地、悪い。」
「う…ん!」
キヨちゃんはスクールバッグを肩にかけた左手で私の手首を掴むとすたすた歩き出す。
私も慌ててバッグを握った。脚が長いせいで、キヨちゃんは歩くのが早い。
その勢いのまま、靴箱までたどり着くと、旭はまだ嗚咽の止まらない声で言った。
「眞木さん、ありがとぉ。」
特に表情を変えずそれを聞いたキヨちゃんは、柔らかく目を細める。
「ケーキバイキング、俺も、行きたい。」
その返答に、泣いていた旭が顔をくしゃくしゃに崩して笑った。



