【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

好きな人とこのシチュエーションって、どうよ?



私は抵抗する余裕すらなくて、瞼をしぱしぱ瞬かせることしか出来ない。



そうしているうちに、キヨちゃんに強く唇を奪われてしまった。



熱い。前にキスされた時より、溶けそうなくらい熱いんだ。



啄むようなそれに酔いしれそうになっていると、キスの合間にキヨちゃんが呟く。



「失い、たく、ない。離れない、で。消え、ない…で。



「んっ…キヨ、ちゃ?」



その顔が酷く苦しそうで、私はキヨちゃんのキスを強引に押しのけて、その頭を強く抱きしめた。