【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

門の横についているインターフォンのボタンを押すと、カゲが突然「あ」と声を漏らす。



「何?どうしたの?」



「見舞いのお菓子忘れた!旭、今から買いに行こ!美和ちゃんは先にあがってて!」



カゲはそう言うと旭を連れて颯爽と走って行ってしまった。



「え!?ちょっ…カゲー?」



『どちら様でしょうか?』



叫んでいると、インターフォン越しに綺麗な声が響く。マジどうしよー!



「あっ…えと、眞木君の友達で…あの、お見舞いに。」



『あらー!ちょっと待っててね。』



しどろもどろ言うと、その綺麗な声から返事が来て、音が途切れた。