【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》




放課後。私、旭、カゲは三人で並んで歩いている。



私の誕生日の時、キヨちゃんを家へ迎えに行ったらしく、カゲはキヨちゃん邸を知っているみたい。



「マッキーん家ってヤベーんだぞ!驚くなよー。」



「なんであんたが自慢げなの。わけ分かんないんだけど。」



そんな二人の相変わらずな会話にほほえましく思っていると、レンガの、童話にでも出てきそうな可愛らしい豪邸が見えてきた。



「あの…まさか?」



「うん。あれ。」



私の問い掛けにニッコリ笑うカゲ。なんてメルヘンなんだ。こんなとこまでキヨちゃんらしいよ。