【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》




だけど、実際この時が来ると、いてもたってもいられなくなる。



授業が終わると、旭は部活に行こうとしていた鷹見君を呼び止めて、どこかに連れていく。



「やっ!どうしよ!行っちゃうよマジで!」



あわあわした私は、咄嗟に二人を追い掛けようとする。



だけど、私はキヨちゃんに腕を掴まれてそれを止められた。



「余計なお節介。それ、かじあさ、も、ことらも、喜ばない。」



「キヨちゃん…。」



キヨちゃんの灰色の瞳は真剣で、私は振り払って旭を追いかけることが出来なかった。