【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

旭は私の顔をじっと見ると、あはは、と苦笑いする。



「そんな複雑な顔しないのー。美和の考えなんかバレバレ。まあ、友達想いの美和だから、怒らないよ私は。」



やっぱり、旭には私の頭の中なんてお見通しなんだ。



「まあ、私は影虎のことは好きになれない。美和にもあいつにも申し訳ないけどね。」



そこまで断言されると、もう何も言えなくなってしまう。



旭が今日告白して、鷹見君がOKしたら、カゲの気持ちはどこに行くんだろう。



この私の気持ちが分かるのはキヨちゃんだけなんだろうけど、キヨちゃんは柔らかい陽射しの中でフニャフニャと口を動かし寝ていた。