【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

困惑顔の旭を置いて、私は歩き出す。



旭には悪いけど、私は人と仲良くなるために間違ったことはしたくない。



皆が茶髪なら、私は黒髪を貫くし化粧するのが普通なら、すっぴんを貫いてやる!



旭を完全においてきぼりにしたまま教室に到着する。



ドアを開けた瞬間、感じたのは視線。決していいものじゃない、刺々しい視線。



気にしてないふりをして教室に入ると、私の居場所である机が…ない。



「おっはよぉー…。」



その後ろから入ってきた旭も、クラスの変な雰囲気に、声が小さくなっていった。