【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

「あのさ、あんまり、クラスの女子刺激するようなこと、言わない方がいいよ。中学とは違うんだから。」



「……は?何を寝ぼけたことを。」



旭の唐突な言葉に、私まで立ち止まってしまう。



「それって眞木君のこと聞いて反論したこと?私、なんか間違ったこと言ったかな。」



「いや、言ってないけど…でも、それでも早く溶け込みたいならああいうことは止めときな。」



旭は私のことを想って言ってくれている。そんなことは分かってるけど、でも…。



「私の知ってる旭は、正しいことを貫く人だった。そんな旭やクラスメイトの皆となら、仲良く出来なくてもいいや。」



私はどうしても、それを受け入れたくはなかった。