【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

眞木君はぽやーっとしたまま、至近距離の私に驚くでもなく、ボソッと一言。



「視線、痛い。恥ずかしい。」



「……ご、ゴメン!」



その言葉…と言うより単語により、私は急に恥ずかしくなり、バッと体を離した。



すると眞木君は少しだけ目を細め、口角を上げる。多分、これが眞木君の笑顔。



クラスの皆に怖がれてるなんて思えない、優しくて、柔らかい顔。



「面白い。…名前、何?」



「う、え?あ、支倉美和。二ヶ月ほど前まで植物状態だったんだけど、この通り奇跡の回復しましたよろしく。」



私は眞木君に促されたので答える、すると、眞木君は更に柔らかかく目を細めた。