【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

三人で話しているうちに担任がやって来る。



「席につけー。出席取るぞー。」



皆はダラダラと席に戻る。その間に教室の扉がそっと開いた。



「コラ眞木!何しれっと入って来てる!また遅刻だぞ!」



「ねむけ、かてない。」



キヨちゃんと先生のやり取りにクラスメイトが笑う。合唱祭以来キヨちゃんがクラスの一員になれた証拠だ。



「だいたい眞木!お前頭髪で引っ掛かったのに朝来なかったな!?」



担任の言葉は続く。キヨちゃんはしょうがないと言わんばかりに怠そうに頭を掻いた。