【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

翌日。旭はピアスの穴のことで昨日生徒指導に引っ掛かり、早朝草むしり。私は朝から一人で登校した。



「おはよーう!」



教室のドアを開けると、すでにクラスの殆どが来ていた。



「美和ちゃーん!はよーっす!」



私とキヨちゃんの席にたまって野菜ジュースを飲んでいたカゲが手を振る。隣には旭もいた。



「カゲは髪の毛と制服?」



「まーそんなとこ。音楽甲子園の時は特別許可したが、そろそろ戻せだってよー。やーなこったぁ!」



草むしりさせられても反省の色無しのカゲ。まあ、そりゃそうか。